既存住宅への投資減税型の緊急措置
2009年度税制改正での住宅に関する目玉として『投資減税型の緊急措置』の新規創設されましたが、平成22年度税制改正において期間が更新されています。
投資減税型の緊急措置とは?
住宅ローンの利用の有無にかかわらず、省エネ改修工事やバリアフリー改修工事、また住宅の質や性能を高める工事を行う為お金をつかった場合、一定の割合を所得税から控除する、というものです。
大きく2つに分けられます。
- 新築住宅:長期優良住宅の新築等をした場合の所得税額の特別控除
- 既存住宅:特定の改修工事をした場合の所得税額の特別控除
- バリアフリー改修工事
- 省エネ改修工事
2.の内容は、住宅ローン控除である『バリアフリー改修促進税制』『省エネ改修促進税制』と混同しやすいので注意が必要です。
『投資減税型の緊急措置』は、『住宅ローン控除』『バリアフリー改修工事』『省エネ改修促進税制』との併用はできません。
投資減税型の緊急措置(所得税)
| 長期優良住宅の新築 | 既存住宅の特定の改修工事 | |
|---|---|---|
| 適用期限 | 平成21年6月4日~平成23年12月31日 までの間に居住 | 平成20年4月1日~平成25年12月31日 までの間に居住 |
| 内容 | 認定基準に適合するために必要となる標準的な性能評価費用(上限1000万円)の10%をその年の所得税額から控除。 控除しきれない部分は翌年に繰越控除できる | 1.省エネ改修工事 2.バリアフリー改修工事 一定の改修工事を行った場合、下記のいずれか少ない額の10%を所得税額から控除。 ・実際にかかった工事費用 ・標準的な工事費用相当額 (上限200万円、太陽光発電設置の場合は上限300万円) |
| 住宅ローン控除併用 | 併用できない。 | 併用できない。 省エネ・バリアフリーの両方の工事をした場合、最大20万円控除。(太陽光発電設置の場合は最大30万円) |
下に記載する『特定の増改築等に係る住宅ローン控除』との併用も、通常の『住宅ローン控除』との併用もできません。
住宅ローンを利用する場合には下に記載する『特定の増改築等に係る住宅ローン控除』、住宅ローンを利用しない場合には『投資減税型の緊急措置』を利用することができるのです。
また、『投資減税型の緊急措置』の適用は、確定申告にて行うことになります。以下の書類と併せて申告を行います。
- 控除に関する明細書
- 登記事項証明書
- 長期優良住宅:長期優良住宅建築等計画の認定書の写し
- 既存の改修工事:それぞれの改修工事に該当する旨を証する書類
特定の増改築等に係る住宅ローン控除の適用期限延長
『特定の増改築等』とは、バリアフリー改修工事・省エネ改修工事のことを言います。
2009年度税制改正において、既存の『バリアフリー改修促進税制』『省エネ改修促進税制』の適用期限が5年間延長になりました。
| 省エネ改修促進税制 バリアフリー改修促進税制も同様 |
|
|---|---|
| 控除期間 | 5年間 |
| 控除期間 控除率 | 2% |
| 省エネ改修工事以外の部分:1% | |
| 住宅借入金等の 年末残高 | 200万円以下の部分 省エネ改修工事以外の部分と合計で 1,000万円 |
| 住宅ローンの 償還期間 | 5年以上 |
| 死亡時一括償還 | 対象 |
| 工事費用 | 30万円超 |
| 適用期限 | 平成20年4月1日-平成25年12月31日 この期間に工事をして入居 |
『省エネ改修促進税制』および『バリアフリー改修促進税制』の両方の併用はできません。
通常の『住宅ローン控除』との併用はできませんので、借入れを行ってリフォームを行う場合には、工事金額、返済期間でどの制度を選択するかを決める必要があります。
通常の『住宅ローン控除』と同様に確定申告で手続きを行います。
耐震改修促進税制
『耐震改修促進税制』とは、住宅ローン控除ではなく、耐震改修工事にかかった費用の10%(上限20万円)が税額から控除される、というものです。
2009年度税制改正において、平成21年(2010年)1月1日から5年間の特例期間が設けられることになりました。
ただし、この税制が適用されるのは、自治体が耐震改修の補助制度を設けていてその対象となる地域に限られています。
『住宅ローン控除』との併用も可能です。
固定資産税でも軽減措置あり
『耐震改修促進税制』『バリアフリー改修促進税制』『省エネ改修促進税制』では所得税だけでなく固定資産税においても軽減の特例があります。
『耐震改修促進税制』における特例の詳細は、『固定資産税』のページに記載しています。
| 耐震改修 | バリアフリー | 省エネ | |
|---|---|---|---|
| 控除額 1戸当り | 床面積120㎡以下 1/2 | 床面積100㎡以下 1/3 | 床面積120㎡以下 1/3 |
| 減額 期間 | 改修工事期間により異なる H18-H21:3年度分 H22-H24:2年度分 H25-H27:1年度分 | 翌年度1年分 | 翌年度1年分 |
| 住宅 条件 | 1982/1/1以前から存していた家屋で2006/1/1-2015/12/31の間に工事 | 2007/1/1以前から存していた家屋で2007/4/1-2013/3/31の間に工事 | 2008/1/1以前から存していた家屋で2008/4/1-2013/3/31の間に工事 |
| 工事 費用 | 1戸あたり30万円以上 | 1戸あたり30万円以上 | 1戸あたり30万円以上 |
『固定資産税』のページに記載している『軽減措置の特例(新築住宅に対する税額の特例)』を受けている期間はいずれも重複して受けることはできません。
また、『バリアフリー』と『省エネ』は所得税の控除と異なり併用できます
『耐震改修』は『バリアフリー』『省エネ』との併用はできません。